食卓に座った母、いすに座ったのを確認して私が台所に行った間に、少し離れたところに置いてあった大根の煮物を手元に引き寄せ、手づかみで食べ始めたのです。
おなかはすいていたのでしょうが、まだ配膳が終わっていなかった食卓での母の行動は信じられないというより、信じたくないものでした。
年を取ると「子返り」すると言われます。確かに、できないことが増え、人の手を借りることも多くなります。それはわかっているつもりですが、実の母の「変化」を目(ま)の当たりにするのは、しんどいものです。「以前の母とは違うのだ」と頭では理解していても、それを認めたくない娘の私がいるのも事実です。
老いる姿を子どもに見せるのも親の仕事かもしれません。「よく見ておきなさい」と母が無言で見せているのかもしれません。
現実をしっかり見つめながら、母本来の生命そのものの輝きを同時に感じていたい、いつもそう願っています。
でも、やはり、難しいです。このレッスンは・・・
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