2017年1月27日金曜日

楽茶碗

12日まで国立京都近代美術館で開催されている茶碗の中の宇宙 楽家一子相伝の芸術。NHKの日曜美術館で紹介されていました。

私は楽家当代吉右衛門さんのお父さま、覚入さんのお仕事を拝見したことがあります。手で削り出す工程を見せてくださっていた時、あっと思う間も無く、作りかけのそのお茶碗を真っ二つに割ってしまわれたのです。

その切断面は、完璧なまでに左右同じ厚さになっていました。手の中でその厚みを完璧に感じられるからこそ、自信を持って割ってくださったのでしょう。あの息をのんだ経験は何十年たった今も鮮明です。

一子相伝で15代まで綿々と繋がる楽家の系図。それぞれの当主は自分自身のオリジナルな作品を作り続けています。一つ一つのお茶碗の世界の大きさにいつも圧倒される楽茶碗です。

0 件のコメント: