2013年7月17日水曜日

絶対語感

「絶対語感」ということばを思い出して、本棚から昔読んだ本を引っ張りだしました。“我が子に伝える 「絶対語感」”というタイトルです。副題は「頭の良い子に育てる日本語の話し方」。著者の外山滋比古(とやましげひこ)さんの肩書きは、英文学者・言語学者・評論家・エッセイスト。

他の音と比較しなくてもある音の高さ(音程)がわかる「絶対音感」は、音程という共通点がありますが、「絶対語感」は各個人が成長過程で身につけたその人特有の語感のこと。生まれた赤ん坊がことばを身につけていくのに、周りの人、特に母親の、ことばに関する感性が何よりも大切。そこで「美しく正しいことば」を身につけると、それは一生消えることのない「財産」となるのです。


関東と関西では全く違う「絶対語感」が存在する以上、京都にいながら、祖母から関東のことばで育てられた私の持っている「絶対語感」に特徴があるのも納得。

時代とともに日本人の絶対語感も変化してきているので、私の苦手な(?)「着れる」「食べれる」表現が普通だと感じる人が増えているのも現実。

日本人として「きれいな日本語」をこどもたちに、と記す英語の専門家でもある著者の意見にも改めて共鳴した私でした。



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