「釈迦物語」の著者は「ひろさちや氏」。仏教の教義や考え方をわかりやすく書かれた著書を、今までも数冊読んできました。
五木寛之氏の「21世紀仏教への旅」第一巻、インド編で、釈迦の最後の旅を読んだあと、偶然本やさんで目にとまったこの本。改めて釈迦の生涯を簡潔な文章でたどることができました。
人生は四苦八苦と表現される仏教の教えですが、「苦」の意味は、単に苦しいというのではなく、「思うがままにならないこと」 と記されています。思う通りにならないことに抵抗することなく、あるがままを受け入れることの大切さを説きます。
人は、いつも自分の感情・感覚で物事を見て判断してしまいがち。時には感情に振り回されて抜き差しならない状態に陥ることも。ですが、世の中は自分の思う通りにはならない、とまず受け止めることができれば、そこから自分のやるべきこと、取るべき態度が見えてくるのかもしれません。
プラス思考とは反対のような感覚ですが、自分自身を冷静に見つめるためにも、知っておくべきことがらなのだと思います。
クリスチャンの学校に通い、洗礼も受けている私ですが、このところ、仏教の考え方がとても自然にこころに響くのです。今の自分にとって必要な「ことば」に一杯出会えるように思うのです。宗教の枠にとらわれない、人としての生き方を学べるように感じています。
PS: 京都の桜は今が盛り、街中にピンクがあふれています。そんな中、昨日(12日)の午後、大きな交通事故が起こりました。7名の方々の命を奪った一瞬の出来事。亡くなった方々とご家族、そして関係する多くの方々に想いを馳せたいと思います。