2011年1月27日木曜日

ツルのマーク

サンディエゴの大学に通っていた「遠い昔」のこと。夏休みに友人二人とグレーハウンドバスでアメリカ国内を旅行をしました。飛行機で飛べば、西海岸から東海岸まで5時間ほどですが、バスの旅は丸3日かかります。グランドキャニオンにまず行って、そこから目指すはニューヨーク。2日半乗りっぱなし。(もちろん運転手さんは10時間ごとに交代します)。バスを降りてしばらくしても、身体が何やら細かく揺れているような、そんな感覚になっていました。

当時、ニューヨーク在住だった叔父一家と、いとこの家を行ったり来たりしながら、ニューヨークの滞在を楽しんでいました。そんな折、バケーションに出かけるいとこ夫妻をケネディ空港に送って行きました。そこで・・・

JALのツルのマークを見たのです。サンディエゴに行ってから、日本とのやりとりは手紙のみ。当時は電話を気楽にかける時代ではありませんでした。日本を思い出す間もなく、勉強に追われていた日々。そんなアメリカ生活の中で目にした「ツルのマーク」でした。

マークが涙でかすんでいくのがわかりました。ただただ涙が出てきたのです。

勉強は大変でも、それなりに毎日の生活を楽しんでいた私です。青春を謳歌(おうか)していた、とも言える時期。その私が「日本」を感じて涙していたのです。「帰りたい」と初めて思った一瞬でした。

このツルのマークが登場したのが1959年とありますから、JALはこのマークとともに世界に向けて羽ばたいたのです。当時の私のような外国に住む日本人にとって、日の丸にも似た、日本そのものを感じる懐かしい存在でした。

復活する「鶴丸」くんとともに、再建中のJALがまた大きく羽ばたきますように。

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