タイトルにつられて買った本です。著者は米山公啓(よねやまきみひろ)氏。神経内科のお医者さんで、著述家、タレント、と紹介されています。
ご自身のお母さんが認知症になり、医者として認知症の患者さんを見てきた自分がいかに現実の介護を知らなかったか、という記述がありました。お父さんもお医 者さまだったとのこと。「医者が家族に二人いても、母の認知症を防ぐことはできなかった」そうです。
認知症とは、というところから、実際 にどのように症状が進行するのか、それに伴って家族の対応はどのように変化するのか、現在の治療方法、将来の展望、などが書かれてありました。
私が一番注目したのは「現在、認知症の研究、疫学(えきがく)調査が進み、従来では考えられないような事実が判明しており、認知症は生活習慣病では ないかと言われるまでになってきている」というところです。
現在の多くの病気が生活習慣病といわれ、人の生き方そのものが病気の原因に なっているのです。生き方には、食生活や生活リズムなどだけでなく、精神的なもの、つまり「こころの持ち方」も大いに影響しているのではないでしょうか?
気持ちの在り方だけで病気が防げるのではないとしても、それが大きな要因となっているように思います。「病(やまい)は気から」と言われるごとく、意識のレベルだけでなく、潜在意識のレベルにあっても、その人がどう考え、どう生きてきたかが、その人の精神に大きく影響するはずです。
「これを したら認知症は予防できます」というようなハウツーはないものの、この10年間の母の様子を見てきた私にとって、自分の生き様(ざま)を今一度しっかり見 つめ直すことだと思いました。
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