2018年1月6日土曜日

酒の席

以前の自分の言動から何か不都合なことが生じたとき、「あれは酒の席のこと」という言い訳が日本語にはあります。お酒が入っていた状況だから許される「はず」という考えのようです。

仲間とお酒を飲むことの楽しさを私自身も知っています。会話が弾み、陽気になっていくのは人間づきあいの上でも大切な要素かもしれません。でも同時に、「酔っ払う」ことでその場の雰囲気を壊してしまうことがある状況にも遭遇しています。楽しさを越えて、理性でのコントロールができなくなった人の扱いは、なかなか大変です。

アメリカで#MeTooのハッシュタグをつけたコメントで、政界の要人、俳優、著名な指揮者などがセクハラ疑惑で非難されています。セクハラの被害者が声をあげるようになったこの動きは日本にも届いているようです。

日米の職場文化を研究しているアメリカ人の女性コンサルタントのコメントがありました。「日本はアメリカよりも、仕事の一環でお酒を飲む場が多く、セクハラが起きる可能性が高い土壌がある」「上下関係がはっきりしている社会では、セクハラは権力乱用の一種」「職業の流動性が少ない日本では、セクハラ被害者が告発しても、その後、加害者と同じ職場で働き続けなければならない可能性が高く、声を上げにくい」

そして、「日本では被害者が非難されることが多くある」と。

多くのセクハラは単にお酒だけでなく、より根源的な理由があるはずです。女性を一人の人間として尊重する(もちろん男性に対しても)、人として最も大切なことをどんな時でも忘れてはいけないのです。それがたとえ「酒の席」であっても。

PS: 今朝のニュースで大相撲の立て行司が「泥酔」してことを起こしたとか。全てを棒に振る行為ですね。


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