2015年3月5日木曜日

文品

1月末のどくしょ会でお話を聞いた後藤正治さん。講演会の後半は参加者からの質問に答える時間がありました。

「個人の評伝で取り上げる人はどのように選ぶのですか?」
「一言では言えないのですが、その人の持っている何かに自分自身が共感できる人、ということでしょうか」

「大きな業績を上げた人でも、個人的には色々批判を受けていることがあります。そのようなことは気になりませんか?」

「人は人格者と言われていても、その個人の生活が必ずしも穏やかで安定しているのではありません。多くの経験を持っているからこそ、魅力があるのです。“位相”が違うものに関してこだわりはありません」

後藤さんの文章には、普段お目にかかることが少ないことばが多く出てきます。文章の中でキラッと輝くことばです。「文品」文は人なり、このことばも印象深いものです。その後、詩人茨木のり子さんの評伝「清冽」を一気に読んで、このことばの意味をあらためて確認しました。

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