1995年の阪神淡路大震災直後、通訳仲間から連絡がありました。現地で通訳をしてほしいとの依頼に参加できるかどうか、という問い合わせでした。
災害や事件直後に被害者のサポートをするアメリカのチームが被災地で活動する計画があるとのこと。自分がお役に立てるのであれば、と思いましたが、通訳を通したカウンセリングが被害にあった方々にとっていいのかどうか、何となく納得できない気持ちでした。
結局この計画は中止になったようでした。海外からの
「サポートしたい」という気持ちはありがたいとしても、実現は無理と判断されたのでしょう。それでよかったのだと思います。
東日本大震災、原発事故から丸3年を迎えようとする今、心のケアの大切さが改めてあちこちで言われています。とてつもなく大きな生活の変化を経験した方々にとって、3年という月日は全てを解決できる長さではありません。高齢化や病気の理由で、日々の生活そのものがより大変になっている方々も多くいらっしゃるはずです。
この時期、私たちにできることは、まず「忘れないための努力」だと思います。想いを馳(は)せることです。たとえ個人的に被災者の方々の顔や名前を知らなくても、3・11を迎える今、それだけは忘れないでいたいと思います。
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